義歯、入れ歯とは歯の無い部位に対して、粘膜上に乗せる取り外し式の装置になります。
抜歯して時間が経過した歯肉は、年月を重ねるうちに痩せていく傾向にあります。痩せた歯肉に対して比較的自由に歯と歯肉を立体的に回復することが得意な治療方法になります。つまり、例えば前歯を失った場合、出っ歯が嫌でコンプレックスがあった歯並びを控えめな歯の見え方の義歯を作製し、希望の歯の見せ方に治すことが可能です。
しかし、自分の歯の咬む感覚とほぼ同等とは言い難く、咬む力は義歯の場合は自分の歯の30％ぐらいとも言われます。また違和感、異物感、やしゃべりづらい等の問題や、食事の度に取り外して洗う、お手洗いや洗面所でこまめなお手入れを行わないといけません。外して清掃しないと、不衛生になり、歯周病や虫歯、口臭の原因もなります。
ただ義歯も慣れると何でも咬めるとおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。適応力は個人差があると言えます。
総義歯
歯が全て失った場合は総義歯、総入れ歯と言います。自分の歯も残っていて、歯の無い部位もある場合は部分義歯、部分入れ歯と言います。
部分義歯
残存する歯に針金をかけますが、歯も義歯も長持ちするように、残存歯はきちんと連結してかぶせる必要があります。また、義歯の安定を良くするために、アッタッチメント義歯と言って、維持装置を残存歯やインプラントにて作製する方法もあります。最近はアタッチメントの装置の中でも、スナップボタンのようにパチンとはまるケラターと言う装置の使用感が優れていて患者さんから喜ばれています。
吸着の強さも、お好みよって選べます。(ケラター1本77,000円 天然歯の場合)
口蓋部をくりぬく事が可能で、装着感がとても優れています。
総義歯に3本のケラターアタッチメントを用いて義歯を安定させている。
口蓋部をくりぬく事が可能で、装着感がとても優れています。
総義歯に3本のケラターアタッチメントを用いて義歯を安定させている。
部分義歯にも義歯の沈下にケラターアタッチメントを応用します。よく咬めて針金数も減らせます。
矢印部はインプラントのケラターアタッチメント。
自分の歯が1本しかない場合など、バランの良い位置にケラターを設置ることが出来ません。そのような場合は、インプラントを追加してバランス良くケラターを配置すると、
義歯の安定が格段向上します。この方は真ん中と右上に2本、左下に1本インプラントを追加しています。
矢印部はインプラントのケラターアタッチメント。左右にケラターアタッチメントがあり、安定は良好です。
ノンクラスプデンチャー
針金の無い義歯です。若干柔らかい樹脂で、隣在の歯に引っ掛けて装着ます。見た目重視のため、若干ゆるい義歯なります。
1～3本ぐらいの義歯に有効です。
