歯や歯根に穴があく、歯が割れる、歯根破折、重度の根尖性歯周炎の治療
- 歯や歯根に穴があく~パーフォレーション・穿孔の治療
度重なる根管治療の結果、自分の歯の厚みが薄くなってしまった部位に穴があくことをパーフォレーション・穿孔と言います。かぶせものを繰り返し何回もされている場合、虫歯や根管治療の途中を中断されたままにされるなど、ご自身の健全の歯が薄くなってしまう状態になります。パーフォレーションの周囲の感染源が、歯肉の腫れや痛みをきたし、近年はMTAセメントという歯の補修材料として適した薬剤も出てきたため、多少のパーフォレーションに対しては抜かずに保存する治療が可能となっています。
サイナストラクト(瘻孔)が出来で膿が出てきます。
歯根に穴が開き、大きな病巣をCTのレントゲンでも確認できます。
MTAセメントという補修材料で穴を塞ぎ、根の中にもMTAセメントを詰めて、長期に使える状態にします。
- 歯が割れる、歯根破折の治療
上記のパーフォレーションの治療と同様、破折線の内部まで感染源を徹底的に除去し、MTAセメントを使用して歯を補修します。
奥から2番目の銀歯
症状は咬むと違和感があります。
かぶせものを外すと内部は虫歯だらけです。
昔に入れた薬も感染しています。
頬側に膿の出口(瘻孔、サイナストラクト)があります。
根管治療のための仮の囲いをコンポジットレジン修復にて行います。
頬側は歯周ポケットもあり、内部の骨が失われていました。
MTAセメントを破折線と根管内に詰め、根管治療終了時のレントゲン。根の又の部分(分岐部の骨も失われていますが、出来る限り自分の歯を保存に努めるのが治療になります。
根管治療終了し、仮歯で咬めるかを様子見ます。
- 重度の根尖性歯周炎の治療
根の先端に出来た膿の袋があまりに大きい場合、根管治療だけでは治癒が困難の為、歯の先端をカットし、大きな膿の袋ごと外科的に取る必要があります。この方法は歯根端切除術と言います。
レントゲンにても、大きな黒い病巣があるのがわかります。
歯根端切除術。
大きな病巣と、病巣に汚染された根の先端を切開した上除去し縫合します。
レントゲンでも黒い大きな影が消え、骨が出来て治癒してきているのがわかります。