こんにちは。
院長の佐藤博宣です。
歯の根(根管) の数は、一般的には奥歯、前歯などで決まっています。
おおよそ、
前歯、小臼歯 1~2本
大臼歯(奥歯) 2~4本
です。根が多いと根の表面積が大きい、すなわち根を覆っている歯根膜という骨と結合する組織が多い為、歯が強い傾向にあります。
しかし、人間は良く出来ていて、前歯は長さが長く出来ていることが多く、大臼歯(奥歯)は前歯に比べると短い事が多いので、前歯が極端に弱いという訳ではありません。
今回は、本日の診療中にありました、変わった根の状態をご紹介します。
神経の治療を行うのに、一般的には3~4本の根のところ、この歯は珍しく5本の根があり苦労しました。
根の治療時の様子。上から見ると珍しく5つの穴が開いています。
根の数の分だけ内部の掃除に時間もかかります。
患者さんにはわかりづらい話ですが、細かなところまで手は抜けません。
少し前、別の患者さんで矯正のために小臼歯の抜歯をすると、根が3本に分かれていました。
先端3本のため抜けづらかったです。
大臼歯の5根管より、小臼歯の3根の方が稀かもしれません。
4つ葉のクローバーのように幸運をもたらしてくれるといいですね。
ただ根が分かれていると、歯周病には弱い傾向にありますので、注意が必要です。