こんにちは。
院長の佐藤博宣です。
今回は口腔内スキャナーと言う、お口の中のコピー機の話です。
歯医者では昔からかたどりと言って粘土のような材料を用いて歯の型をとり、かぶせものや義歯を作製してきました。
ピンク色でミント風味であったり、固まるのに2~3分必要なやや気持ち悪い材料でした。
特に嘔吐反射といってのどの奥に器具や歯ブラシで「ウォェっ」と吐き気がする傾向のある方は、かたどりが苦手で来院に足が遠のくものでした。
当院も最近は口腔内スキャナーと言う機械にて、様々なかたどりが可能になってきました。
既に経験された方もいらっしゃるかと思いますが、大きさはテンキー程度のカメラの窓から撮影していきます。
最近の機械はカメラの大きさも小さくなり、精度も向上してきています。
下の画像の様な歯肉の下までかぶせる場合は、精密なシリコーンのかたどりと併用してかぶせものを作製します。
歯肉の下のかぶせもののの境目がスキャナー画像で確認できますが、より正確なかぶせものにはシリコーンのかたどりも必要です。
かみ合わせも口腔内スキャナーでばっちり正確にとることが出来ます。
10本以上など多数歯のかぶせものになってくると、スキャナーの歪みの影響が生じるなどまだ問題点はあります。
しかし、患者さんの負担の軽減や材料廃棄の環境問題の軽減等、恩恵は多岐にわたります。
世界的にさらなる進化が望まれています。