こんにちは。
院長の佐藤博宣です。
今回は、虫歯や歯周病を悪影響を及ぼす、頬小帯というヒダの話です。
矢印が頬小帯。反対側にはありません。
頬小帯が歯の根元に近く付着していると、
①歯磨きがしづらく、歯磨き時に痛いこともある
②食べ物や唾液の流れが頬小帯で分断され、歯にプラーク(汚れ)がたまりやすい
③それがゆえに頬小帯周りは虫歯や歯周病になりやすい
④口の開け閉めや飲食時の度に、毎回歯の周囲の歯肉が引っ張られ、歯肉退縮を起しやすい
矢印のように、外側から見ると虫歯になっており、歯肉も退縮しています。
この方は、歯並び自体が外側に出でいる歯であり、さらに頬小帯があるがために、歯肉が退縮、痩せてしまっています。
改善策としては、麻酔をして小帯切除、取り除く処置を行います。
糸で縫合し、小帯が再発しないようにします
処置のあと3日ほどは、多少痛みや、お醤油や酸味のあるものがしみたりしますが、大きく腫れたり痛みはありません。
この患者さんも痛みはありませんでした。
一週間程度で糸をとった時です。
2か月後の完成時の写真になります。
虫歯も治し、頬小帯が消失してすっきりしています。
歯ブラシもしやすい状況になり、これで安心です。
わかりづらいかもしてしてませんが、左右同じようにお口の中が広くなっています。
余談ですが、40代のこの患者さんは、他の部位の上顎前歯の歯肉の色を見てもわかりますが、歯周病を治療してかなり改善しました。
歯周病傾向の強い患者さんは特に要注意です。
また、頬小帯のほかに、上唇の真ん中の裏側に上唇小帯というヒダもあります。
大きいものは、歯周病や歯肉退縮の原因なるので、同じように取ってしまった方が良いでしょう。
頬小帯、上唇小帯は自分でも発見できるので、鏡で見てみてくださいね。