顕微鏡下の治療により歯内治療の低侵襲化、出来るだけ小さな穴から神経の治療を行っています。

こんにちは。

院長の佐藤博宣です。

現在は医科においても、内視鏡による腹腔鏡手術や非外科的な癌治療、胃カメラの小型化など、患者さんにとって優しい低侵襲の処置が発達してきています。

今回は顕微鏡下の治療により、出来るだけ低侵襲、歯の傷を小さく歯内治療を行う話です。

顕微鏡下の治療は大体4~25倍程度の拡大しながら、細部の正確な治療が行うことが可能です。

歯髄炎や根尖性歯周炎という神経を取る治療の歯内治療は顕微鏡が必須の機器と言えますが、それを出来るだけ小さな穴から行うことにより、歯の切削量、かぶせものダメージを少なく正確な治療ができるようになっています。

この患者さんはかぶせものを行い、2年後くらいに根尖性歯周炎という根の先端に膿がたまってしまう病気になってしまいました

新しいかぶせものの内部は虫歯が出来たわけではないのですが、かみあわせの刺激や神経の生活力が弱い場合、根尖性歯周炎が生じてしまうことがあります。

CT画像で根の先が黒く膿んでいます。

従来のレントゲンだと根の先端が黒いくらいで多少わかりずらいため、CT撮影は有効な診査と言えます。

 

このように直径3mm程度の穴をあけて神経の治療を行います。

 

術後のレントゲン画像、根の中に薬剤が正確に充填されています。

また別の患者さんは、以前ドイツで治療をされたかぶせものの内部の神経が感染を起こし、同じく根の先端に膿がたまってしまいました。

根の先端に黒い病巣があります。

長細い神経に合わせて、小さな2mm×3mmほどの楕円形の穴をあけ治療します。

術後のレントゲン画像、お痛みも改善しています。

根の先端に膿がたまると、咬んだ時の違和感や痛み、歯が浮いた感じ、歯肉の腫れ、歯肉が白く出来物ができた、膿のにおいがする、など症状は様々です。

放置していると激痛や強い腫れが生じることもあり、また飲み薬だけでは治りません。

体調自体が優れない時や、飛行機なで気圧の変化により症状が強く出ることもあります。

感染源を除去する歯内治療を行わないと、自然には治癒しません。

何か不具合が生じた際は早めにご連絡いただけますと、重症化しないで済みます。

PAGE TOP